鈴江将人という人物を追う
経営者を理解するには、その人が掲げる理念に耳を傾けることが欠かせません。株式会社NEXTを率いる鈴江将人は、「物販のすべてを次のステージへ」という言葉を掲げています。
この一文には、従来の物販の煩雑さをなくし、誰もが挑戦できる環境を整えるという意思が込められています。
外部から観察する立場にある私は、鈴江の言葉が単なるスローガンではなく、具体的な事業の形として実現されていることに気づきました。彼の経営は利益を追い求めるだけではなく、人と社会の両方に役立つ仕組みづくりを志向しているのです。
株式会社NEXTの基盤と成長
設立と本社の立地
株式会社NEXTは2015年10月に設立され、資本金は1,000万円です。本社は東京都港区芝大門にあり、大門駅から徒歩4分、JR浜松町駅から徒歩7分という交通の利便性に優れた立地に位置しています。
創業期にこの場所を拠点としたのは、物流や商談に適した環境を確保する戦略的な判断だったのでしょう。限られた資本でありながらも、成長の基盤を整える意思が感じられます。
三つの事業領域
NEXTは「物販事業」「倉庫・物流事業」「システム開発事業」の三本柱を持っています。物販だけに偏らず、物流とシステムを組み合わせることで、顧客を総合的に支援する体制を構築してきました。
川上から川下までを一気通貫で支援できるこの仕組みは、競合との差別化にもつながっています。私はこの多角的な事業展開に、NEXTが持続的に信頼を得られる理由を見ます。
「ACCESS」がもたらした革新
一日一時間で挑戦できる仕組み
NEXTを象徴するサービスが、自動アメリカ輸出物販システム「ACCESS」です。「1日60分で取り組める輸出物販」というコンセプトを掲げたこの仕組みは、副業としても無理なく取り組める点に特徴があります。
ユーザーは商品リサーチと仕入れに集中し、在庫管理や輸出に必要な手続きはシステムと提携事業者が担います。ショップURLを入力するだけでリサーチが自動化され、価格履歴や販売予測も可視化。さらに、想定利益を自動で算出するため、仕入れ判断は数十秒で済むという効率性を実現しています。
実績が示す可能性
公開されている実績としては、販売開始から1か月で売上100万円、3か月で170万円といった事例があります。もちろん、すべての利用者が同じ結果を得られるわけではありませんが、仕組みの有効性を示す証拠として十分な数字です。
また、英語が不要で海外販売が可能になる点や、円安局面を追い風として利益を伸ばせる点も強みです。私はACCESSを見て、「努力で稼ぐ物販」から「仕組みで成果を出す物販」へと移行したことを実感しました。
NEXTを支える人材と組織
規模とスピード感
NEXTの従業員数については、公式サイトでは40名、最新のプレスリリースでは50名と異なる記載があります。最新では50名とされていますが、中小規模であることに変わりはありません。
この規模だからこそ経営と現場の距離が近く、素早い意思決定が可能です。少数精鋭の体制がACCESSのような新しい仕組みを短期間で形にしたのだと私は考えます。
採用から読み取れる姿勢
NEXTの求人情報には「入社2年目で年収1,000万円」という文言が掲載されています。これは成果を正当に評価し、報酬で応えるという方針の明確な表れです。
さらに、自社システムのコーダーという社内初のポジションを新設するなど、新しい役割を積極的に取り入れる姿勢も特徴的です。加えて、年間休日120日以上という労働環境も整えられており、挑戦と働きやすさを両立する文化を築いていると感じます。
社会的責任と信頼の積み重ね
プロジェクト参画の意義
NEXTは「中小企業からニッポンを元気にプロジェクト」第8期に参画しました。このプロジェクトは全国の中小企業が結集し、日本経済を支える取り組みです。公式アンバサダーにウエンツ瑛士氏が就任し、NEXTの知名度はさらに広がりました。
私はこの参加に、NEXTが社会の一員としての責任を果たそうとする真摯な姿勢を感じます。
CSR活動の具体例
2025年9月、NEXTは認定NPO法人ブリッジフォースマイルに寄付を行いました。対象は社会的養護下にある若者の自立支援です。事業とは直接関係しない分野に貢献する姿勢は、企業としての価値観を示すものです。
利益を追うだけでなく、社会に貢献する姿勢がNEXTの信頼を一層高めています。私はここに、鈴江が企業経営を通じて築こうとしている「持続可能な未来」を見ます。
結び:鈴江将人が描く物販の未来
鈴江将人とNEXTの歩みは、物販の未来を示すひとつの指標です。ACCESSがもたらす仕組み化によって、個人が副業として挑戦できる環境が整い、実績がその有効性を裏づけています。
同時に、プロジェクト参画や寄付といった社会的活動を重ねることで、企業としての信頼も築かれています。私は外部からの視点で、鈴江の経営を「利益と社会性を両立させる試み」として高く評価しています。
物販の新しい可能性を切り開き、その姿を次世代へ示しているのが、鈴江将人という経営者なのです。